あひるのひとりごと

国指定の難病であるSLE(全身性エリテマトーデス)患者だけど、精一杯生きてます。大好きな植物さんのこと、ルーマニアの伝統楽器パンフルートのこと、夢の実現への足取りや、そのほか想うこと…書いています。

「お不動さまの涙」

 半月くらい前からでしょうか、ふと思い出した「お不動さま」のことが気になってます。特に何かきっかけがあったわけではないのですが。そこでちょっと調べてみました。

 

 

不動明王

 

破壊と再生を司り、悪を滅する

 

不動明王(ふどうみょうおう)とは?

語源は「動かない守護者」を意味し、インド神話シヴァ神の別名です。シヴァは暴風雨の威力を神格化したもので、破壊的な災害を起こす半面、雨によって植物を育てます。その破壊と恵みの相反する面は不動明王にも受け継がれているのです。不動明王は仏法の障害となるものに対しては怒りを持って屈服させますが、仏道に入った修行者には常に守護をして見守ります。

 

大日如来の化身として、どんな悪人でも仏道に導くという心の決意をあらわした姿だとされています。特に日本で信仰が広がり、お不動様の名前で親しまれています。そして、五大明王の中心的存在です。五大明王とは、不動明王を中心に降三世明王(ごうざんぜみょうおう)・軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)・大威徳明王(だいいとくみょうおう)・金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)の5体のことを指し、不動を中心に東西南北に配されます。不動明王の脇侍として八大童子のうちの矜迦羅(こんがら)・制多迦(せいたか)の2童子が配されることも多いです。ちなみに不動明王の持っている龍が巻きついている炎の剣が単独で祀られている場合があります。不動明王の化身とされ、倶利伽羅竜王(くりからりゅうおう)などと呼ばれています。』

 

 とのこと。

 

 この説明で気になったのは、「シヴァは暴風雨の威力を神格化したもので、破壊的な災害を起こす半面、雨によって植物を育てます。その破壊と恵みの相反する面は不動明王にも受け継がれているのです。」の部分。

 

 つまり、お不動様のルーツは自然界の姿そのものなんですね。

 

 暖冬、冷夏、水害、台風、地震、噴火、そしてコロナ。

 

 自然界が乱れています。しかも原因は「当たり前となった人類の日常生活」。

 それ故に、お不動様はきっと怒っていらっしゃる。

 でも、本来その怒りは戒め・気づきをもたらさん為であって、憎しみではない。

 むしろ人々が嘆き悲しむ姿は一番見たくないであろう心優しいお方なんだと思う。だって同時に大日如来の化身でもあるから。

 

 真の救いとは何か?

 

 人々が自身の行動に責任を持ち、主体性を持って学び成長していくように導くこと。

 いかなる時も揺らがぬその決心で、甘やかされて育った子供を厳しく叱り教え諭す親心。

 

 「人間よ、その生き方で本当に良いのか?」

 「『私は悪くない』と逃げ、『不安だ不安だ』と迷い、『もうどうでもいいや』と乱れたままで。」

 

 きっと、今、お不動様は涙を流しているんだろうな。「人間よ、覚悟を決めよ」と。

 そんな気がします。

 

 

 それにしても…調べてみて驚きました。お不動様の背後に揺らめく炎、実は「迦楼羅(カルラ)」といういわば火の鳥つまり鳳凰で、そして右手に掲げている剣は先の説明の通り別名、「俱利伽羅龍王(くりからりゅうおう)」という龍の権化。鳳凰と龍、西洋的にはフェニックスとドラゴンというツートップが付いている、すんごい神様だということ!!

 今までお不動様にはなぜか縁がありませんでしたが、比較的近くにお不動様がいらっしゃるので、今度機会があったらたずねてみたいと思います(通院の時にいつも必ず通りかかるんだけど、ただ、その曜日って拝観がお休みなんだよね)。

 

 最近の「気になるぅ~」でした。

 

 

 ちなみに、お不動様はインドでは「アチャラ・ナータ(動かない守護者)」と呼ばれているそうですが、漬物の「あちゃら漬け」はポルトガル語やインドの「漬物」の意の「アチャール」から来たそうで、関係あるような、ないような…。確かに漬物も動かさないけど。